新大久保、万年湯に浸かる
「今日から上がっちゃったんですよ、値段」
カウンターでお金を払おうとしたら、
番台の奥さんに言われた。
張り紙を見たら450円。
2年前に東京を離れる時が420円。30円の値上がりだ。
久しぶりに、
ホントに久しぶりに東京で銭湯に入った。
大久保には銭湯が2軒ある。鍼灸学校に通っていた当時お世話になった。
新大久保の駅から大久保通りを明治通りに向かってしばらく歩くと、
右手奥にあるのが、万年湯。
ここはお土地柄、背中にお不動さんをしょった人とか、
子供からお年寄り、年齢問わず国籍問わず、バラエティにとんだ客層。
カラダのことを勉強するようになってからは、
銭湯が学習の場だったりして。
あ、ジロジロ見たりしてはいけません。
なぜ万年湯が好きかというと、大きな水風呂があるからです。
西式健康法を知ってから温冷浴にはまってしまい、
皮膚の末端の血管が収縮膨張を繰り返す快感に溺れています。
閉じて開いて、開いて閉じて。なんだかエロス。
阿佐ヶ谷の天徳泉なんて、波動水の水風呂があったっけ。
波動水だよ、なんだか怪しい。さすが中央線。
万年湯は土曜休みなので、その日は松の湯に行った。
ここでは生の立川談志師匠を偶然、見かけたことがある。
「銭湯は裏切らない」とは、師匠の名言。
疲れた時、一息つきたい時、思案に溺れたい時、僕は銭湯に入る。
「銭湯は裏切らない」。
身を持って感じ入った日曜でした。
2008年06月17日 店長とお風呂「銭湯は裏切らない」